家庭用の血圧計や電子体温計、医療機関向けの動脈硬化測定装置などを中心に健康機器、医療機器の開発・販売をグローバルに展開するオムロンヘルスケア。2010年当時に同社の経営統轄本部長として運営構造改革を主導し、事業の飛躍的な成長と高収益化の実現につなげた元オムロン取締役専務執行役員 CFO兼グローバル戦略本部長の日戸興史氏が、改革の切り札として活用したのが「TOC(Theory Of Constraints、制約理論)」と呼ばれるマネジメント理論だ。
第3回では、TOCが掲げるサプライチェーン改革のメソッドである「MTA(需要連動後補充生産)」について、オムロンヘルスケアの事例も踏まえてポイントを解説する。